Account Engagement(旧 Pardot:パードット)とは?特徴や機能を解説
Account Engagement(旧 Pardot)は、日本で広く使われているMA(マーケティング・オートメーション)ツールです。開発元のセールスフォース・ドットコム社の他の製品との連携ができることもあり、多くの企業で導入されています。
「Pardot(パードット)」は、2022年4月に「Account Engagement(アカウントエンゲージメント)」へ製品名が変更されました。
ここでは、Account Engagementの特徴や具体的な機能、使い方、料金などについて解説します。
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目次
トップクラスのシェアを誇るMAツール
Account Engagementとは、セールスフォース・ドットコム社が提供している、MA(マーケティング・オートメーション)ツールです。日本国内で利用されているMAツールの中では、トップクラスのシェアを誇り、多くの企業で導入されています。
BtoBに適した高い機能性を持ち、営業支援を行うSFAツール「Salesforce」と密接に連携できるのが、大きな強みです。
Account Engagement(旧 Pardot)の特徴
Account Engagementには、いったいどのような特徴があるのでしょうか。4つの特徴に絞って、ご紹介します。
スピーディな成約に導く
Account Engagementは、リード(見込み顧客)を属性に応じて分類し、それぞれに最適化されたアプローチを行うことができます。その中でリードの行動を追跡し、必要なタイミングでフォローしていきます。十分に購買意欲が高まったところで、必要な情報とともに営業と連携。営業は、それまでのリードの履歴を踏まえて、効率的な商談ができますし、短期間で成約に導くことにつながります。
マーケティングと営業がスマートに連携することで、スピーディな成果を生み出せるのです。
確度の高いリードを獲得できる
Account Engagementは、マーケティングのあらゆる段階で、リードにスコアリングを施し、成約確度の高いリードを選別・獲得できます。リードの行動によってスコアは加算されていきますが、確度の高いホットリードへと育成することで、その後の営業プロセスを効率化していきます。
また、リード育成のために必要なウェブページや、キャンペーンなどへの申し込みフォームも、Account Engagement上で簡単に作ることが可能です。さまざまなリードに対して、最適化されたコンテンツを提供できますから、施策そのものの効率を大きく高めることにつながるわけです。
ビジネスの成長に集中できる
マーケティング業務には、多くの作業が山積みです。しかし、Account Engagementを活用することで、作業の効率化を図ることができます。
マーケティング担当者は、戦略立案や分析に時間を割けるようになるため、ビジネスの成長を力強く推進できるようになるでしょう。
常に重要なデータを確認できる
Account Engagementには、カスタマイズ可能なダッシュボード機能があります。ダッシュボード機能を使えば、必要なデータのレポートを表示して、確認することができます。
例えば、マーケティング施策ごとの収益を表示しておけば、効果の高かった施策内容を分析し、次に活かすことができるようになります。各種フォームへの登録状況を見れば、サイトの改善による流入数アップにつなげることもできるでしょう。
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Account Engagement(旧 Pardot)の主な機能
ここからは、Account Engagementの機能について、解説します。それぞれの機能の特性や使いどころを把握して、マーケティングに活用していきましょう。
ウェブトラッキング
ウェブトラッキングとは、自社サイトにアクセスしたリードを追跡し、どのような行動をしたのかを記録していく機能です。どのリンクからどこへ移動したのか、その行動経路はもちろん、ページ内での滞在時間も記録されます。長時間、滞在したページは、リードが興味と関心を抱いているコンテンツであるというわけです。
これはCookieの技術を応用したもので、各種フォームで企業名や個人名を入力したリードや、メールマガジンのリンクをたどってアクセスしたリードならば、誰からのアクセスなのかを特定できます。
また、自社サイトと製品サイトなど、ドメインの異なる複数のサイトにまたがったトラッキングも可能です。
スコアリング
スコアリングは、サイト内での行動に応じて、自動でリードに点数をつけていく機能です。サイトへの訪問に始まり、どのページを閲覧したか、複数回の訪問はあったかといった行動に応じて、あらかじめ配点しておいた点数が加算されます。複数回の訪問や資料のダウンロードがあれば、それだけ関心があるということになります。料金プランのページを何度も訪れているなら、購買の可能性はさらに高いと考えていいでしょう。
こうして一定以上の点数に達したリードに対して、営業から電話を入れたり、説明会の案内を送ったりと、次のステップに進めていきます。
グレーディング
グレーディングは、「そのリードが自社のターゲットとして適切かどうか」を判断するための機能です。すでに登録されている企業情報から属性を割り出し、業種や事業規模なども勘案しながら、自社製品がフィットするリードを抽出します。つまり、成約の可能性が高いリードをピックアップすることで、マーケティングから営業までの一連のプロセスを効率化しようとするものです。
スコアリングと合わせて活用すると、成約確度のより高いリードを抽出することができます。
メールシナリオ設定
Account Engagementでは、豊富なテンプレートを使い、シナリオ設定に基づいたメール送信を自動化できます。また、メールの内容やシナリオが適切だったかどうかを検証し、シナリオを改善することができます。
BtoCでは、SNSやスマホアプリも活用されていますが、BtoBでのコミュニケーションはメールが主流です。リードの行動に合わせてタイミング良く、適した内容のメールでのアプローチすることは、リード育成に欠かせない施策になります。
フォーム作成
資料請求やメール会員登録など、各種のフォームをAccount Engagement 上で作成できます。フォームの項目やレイアウトは自由に設定できますし、直感的に操作できますから、専門知識がなくても、問題ありません。
また、Account EngagementはLP(ランディングページ)の作成機能も搭載されています。こちらも、ウェブに関する専門知識が不要で、ドラッグ&ドロップで操作して、LPが作成できます。
レポーティング
レポーティングは、収集したさまざまなデータを、リアルタイムで集計・加工し、視覚的に表示できる機能です。メールの開封率やクリック率、自社サイトのアクセス情報など、こと細かに表示されます。また施策ごとの効果測定もできるため、全体の費用対効果をチェックすることもできます。
ダイナミックコンテンツ
リードに合わせて最適化されたコンテンツを提供するのが、ダイナミックコンテンツです。サイトの特定のページを閲覧したリードにだけ、特定のコンテンツを表示する「動的ページ」、特定の条件を満たした相手にだけ送信するメールの内容を差し換える「差し込み文書」などの機能があります。
サービス連携
他の領域で使われるツールと連携し、より広い範囲での情報共有と業務の効率化を実現するのが、サービス連携機能です。MAツールは、営業業務で使われる「SFAツール」、アフターセールスやカスタマーサービスで使われる「CRMツール」と連携することで、より大きな効果を発揮してくれます。
Account Engagementの場合、開発元のセールスフォース・ドットコム社の製品「Sales Cloud」「Service Cloud」と組み合わせることで、ひとつのツールのように使いこなすことができるでしょう。
Account Engagement(旧 Pardot)の導入方法・利用料金
Account Engagementの提供元であるセールスフォース・ドットコム社は、代理店網を持っています。ですから、導入の相談は、セールスフォース・ドットコム社あるいはAccount Engagementを扱う代理店に問い合わせを入れるのが第一歩です。
Account Engagementの利用料金は、4つのエディションが設定されています(2023年1月現在)。エディションが上がるほど、使える機能も増えていきます。基本的に扱えるメールアドレスは1万件ですが、最上位の「Premium」のみ、7万5,000件に拡大されています。いずれも月額課金で、年間契約です。
<Account Engagementの利用料金>
- Growth:月額15万円
- Plus:月額30万円
- Advanced:月額48万円
- Premium:月額180万円
※すべて消費税別 ※2023年1月時点
Account Engagement(旧 Pardot)を導入して成果に結びつける
Account Engagementは、国内で広く使われているMAです。豊富な機能、直観的に使えるインターフェース、手厚いサポートに加え、ユーザーが多いためにちょっとした小技や便利な使い方などが、ウェブ上で数多く発信されています。セールスフォース・ドットコム社の他製品の連携がしやすいという点もメリットです。ぜひAccount Engagementを活用して、成果に結びつけてください。
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