展示会の出展で期待できる4つの効果とは?成果へつなげるポイントも解説
展示会は、来場者と直接交流できる貴重なイベントです。オフラインはもちろんオンラインでも開催され、BtoC・BtoBともにマーケティングのために出展を検討する企業がいます。
一方で、「展示会ってどんな効果があるの?」と疑問に思うことがあるかもしれません。
そこで本記事では、展示会の出展で期待できる効果や成果へつなげるポイントを解説します。
また、ナイルではBtoBマーケティングの基本を押さえた資料をご用意しています。
これから始める方に向けて、実践で活かせる施策も解説していますので、もしBtoB戦略にお悩みでしたら下記から資料をダウンロードの上、ぜひご覧ください。
目次
展示会への出展はあくまでマーケティング施策のひとつ
最初にお伝えしたいのは、展示会はあくまでも「数あるマーケティング施策のひとつにすぎない」という点です。
展示会に出展すれば、短期間でのリード獲得が期待できます。
ですが、ブース設営やノベルティ製作などの準備だけではなく、当日に接客する社内スタッフの確保やプレゼンテーションの用意などやることが山積みです。
しかも、それだけの労力を使っても、必ず利益につながるとはいえません。
また、展示会で集客したリードから商談や成約につなげるには、顧客情報の管理やフォローアップ体制など、出展後の施策まで考える必要があります。
むしろ、さまざまな準備が必要な展示会ではなく、ほかの施策でもリード獲得は可能です。ですが、展示会だからこそ得られる効果がいくつかあるので、次項で詳しく解説します。
展示会への出展で期待できる6つの効果
ここでは、展示会に出展することで得られる効果を6つ紹介します。
それぞれ、解説を見ていきましょう。
効果1 自社の認知度が低めでも集客できる
展示会への出展で得られる効果としてまずあげられるのは、自社の認知度が低い場合でも、ある程度の集客が期待できる点です。
世にあまり知られていない企業が、自社だけで集客を行うのは簡単ではありません。
一方で展示会なら、主催側が集客してくれたり、知名度の高い企業の宣伝効果によって人が集まったりします。
裏技的ではありますが、認知度の高い競合が出展するのであれば、その認知度にあやかり、認知度アップのチャンスとして出展を決めるのも、ひとつの戦略です。
効果2 新規リードをたくさん獲得できる
展示会へ出展すると、多くのリード獲得が見込めます。工夫した結果、3日間で1,000枚の名刺を集めることも不可能ではありません。
同じ期間で同等数のリード獲得が叶うほかの施策は、なかなか思いつかないのが正直なところです。
ただ、リードの質が必ずしも高くはないという点に注意しなければなりません。
来場者の中には、「情報収集のためにとりあえず来た」「そもそもそこまで興味がない」という人もいます。
自らの希望ではなく、会社の指示で来場しただけという人もいるはずです。リード数が多いから成約数が増えるわけではないことを、覚えておきましょう。
効果3 ターゲットへの認知度がアップする
一度に多くの来場者が訪れる展示会は、自分たちを知ってもらうチャンスとなり得ます。
一般的に展示会は「デジタルテクノロジー」「バックオフィス」「飲食店自動化」など、テーマが決められています。
そのテーマに興味がある人が来場するため、出展するだけで自社ブースを見てもらえる可能性があるというわけです。
さらに、製品を必要としている人に届くよう、ターゲットに合わせた情報提供やブースデザインを行うことでより印象に残る期待ができます。
効果4 リアルな声と反応を収集できる
リアルなイベントは、市場調査やテストマーケティングの場としても有効です。
実際に商品を使ってもらい顧客の反応を生で見られる機会だからです。
紙やウェブのアンケート回答は、文字で綴られた回答を元に情報を分析します。一方、対面で会話ができれば、相手の表情や声色からうかがえる定量的な情報を得る機会となります。
会場で行った紙のアンケートをもとにヒアリングすることもできるので、より深掘りできる点も魅力です。
効果5 顧客へ柔軟にアプローチができる
展示会での営業は、相手の反応に合わせて柔軟なアプローチができます。
もし名刺交換を断られたとしても、アプローチしだいでパンフレットやサンプルを受け取ってもらえるケースはあります。
ただ、各スタッフの営業スキルに頼る部分があるので、成果に偏りが出ることは事実です。
また、人が足りない場合には、ほかの営業メンバーへ依頼する必要もあり、人材育成のコストも要します。
効果6 既存顧客との関係性を強化できる
時間を割いて来てくれた既存顧客に感謝を伝えられる点も、展示会の魅力です。
お互いに顔を合わせながら、近況を聞いたり新商品に対する感想を確認したりと、より関係を深められます。
展示会後に、担当者の顔を思い浮かべながら対応を考えられるので、親近感がより湧きやすい点もメリットです。
新規顧客とも、最初からお互いの顔を知ったうえで話ができるので、ふだんの電話営業やオンライン会議とは違った距離感でアプローチできます。
展示会の効果測定に用いる5つの指標
展示会では、目的によって把握すべき指標が変わります。
ここで、展示会の効果を図るための指標を5つ解説します。では、それぞれ見ていきましょう。
指標1 来場者数
1つ目の指標は、自社ブースへの来場者数です。
主に、商談の必要が少ない商品やBtoCの場合によく使われる指標です。
測定方法として、人力でカウントしたり人数カウント用カメラを設置したりしますが、以下の方法でも測定できます。
【来場者数の測定例】
- アンケートの回答数
- ノベルティなどの配布数
- 商品やサービスの体験者数
- セミナー参加者数
自社ブースへの来場者数がわかれば、展示会への来場者数に対してどれくらいの人が足を運んでくれたのか割合を比較することもできます。
指標2 リード数
リード数も、展示会の指標のひとつです。展示会でリード数を計測するのなら、名刺交換をした数を基準にすると計測しやすくなります。
特にBtoBの展示会では、商談から成約までの期間が長いので、展示会で得られた利益をすぐに判断できません。
そこで、名刺の数を指標とすれば、少なからず自社の製品や技術・サービスに興味を持っている人の数を想定できます。
ただし、獲得したリードはすべての名刺が商談につながるとは限りません。名刺交換をした人の中には「情報収集をしているだけ」や「上司に報告するため」なども含まれています。
ただ、その後の進展を追っていれば、問い合わせ率や商談化率などからより展示会の効果を把握しやすくなります。
指標3 商談数
BtoBビジネスの場合、決裁権などの問題でなかなかその場で成約・受注というわけにはいきません。
そのため、受注の前段階である商談数は、展示会の成果を測る指標のひとつとなります。
ただし、商談と一口で言っても、立ち話から思いがけず始まる場合や、商談ブースでじっくり話す場合などさまざまです。
どのようなケースを商談とカウントするかの基準を、事前に社内で合わせておきましょう。
指標4 受注数
展示会で得られた利益として最も明確な数字が、受注数です。
特にその場で売れる商品・サービスを扱っている場合には重要な指標となります。受注金額・件数をカウントし、普段の営業との違いを比較しましょう。
ただし、自社商品の単価に幅がある場合は、受注数だけではなく受注額も把握しなければなりません。
単価数百円の商品が、数万円の商品よりたくさん売れるのは自然なことです。特定の数字だけを見て、翻弄されないようにしましょう。
指標5 ROI(費用対効果)
出展の成果がコストに合ったものなのかを確認する方法としてROI(費用対効果)があります。
ROIとは、利益額を投資額で割ったものをパーセントで表したものです。展示会では、以下の計算式で求めます。
もし、展示会だけの利益算出が難しい場合には、獲得したリード数で計算しましょう。
展示会にかかる費用例として、下記が該当します。
【展示会にかかる費用例】
- 出展費用
- ブース装飾・設営費用
- ノベルティ・チラシなど販促物の作成費用
- 運営スタッフの人件費
など
費用対効果は、前回の展示会との比較や効果検証としても使える指標です。なお、ROIについては以下にて詳しく解説していますので、併せてご一読ください。
またナイルでは、無料相談を行っておりますので、出展に悩まれている場合は、下記からお気軽にご相談ください。
展示会への出展効果を高める7つのポイント
展示会で成果を出すためには、どのような対策が必要なのでしょうか。
ここで、展示会への出展効果を高める7つのポイントを解説します。
ポイント1 目的とターゲットを明確にして実施する
展示会で効果を高めるには、なんとなく出展をするのではなく、目的・ターゲットを明確にしておきましょう。
「何のために展示会を出展するのか?」をはっきりさせておくと、ブースや必要なイベントなどが定まります。
目的と施策例には、以下があります。
【目的が「新サービスを認知してもらう」場合の施策例】
- 遠くからでも目立つ看板を設置
- ブランドロゴを印字したノベルティを配布
- 商品体験やデモなどを実施
【目的が「リードを獲得する」場合の施策例】
- ノベルティ配布をきっかけに名刺交換
- サービス体験後にアンケートを実施
- プレゼンテーション後にメールマガジンへの登録を催促
このように目的によって実施する内容や戦略が異なります。さらに、目的とともに指標の目標値も設定しておくと、効果検証がしやすくなります。
ポイント2 強みや特徴に合わせてテーマを選定する
続いてのポイントは、展示会のテーマ選びです。
いくら規模が大きい展示会であっても、自社の特徴に合っていなければ、来場者に興味を持ってもらえません。
クラウドシステムを扱うならIT系、食品加工の技術を保有するなら食品系など、自社と親和性のあるテーマを選びましょう。
また、展示会の規模は、大きければ何でも良いというわけではありません。
会場規模が大きい場合、認知のきっかけを作れる一方、じっくりと商談する環境の確保が難しいケースがあります。
場合によっては、オンライン展示会への出展もおすすめです。オンラインならどこからでも参加できるため、これまで接点を持てなかった地域とのつながりを持てます。
さらに、小さな部品や機械の内部など、会場での見せ方に工夫が必要な商品をわかりやすく展示できるメリットもあります。
いずれの場合も自社の特徴をアピールできるかどうかを、検討しましょう。
ポイント3 ターゲットが興味を持つブースを設営する
展示会では、来場者がつい立ち寄りたくなるようなブース設計をしましょう。
来場者が商品に興味を持っても、訪れたブースに魅力がなければそのまま立ち去ってしまうケースがあります。
以下に、来場者が入りやすいブースの特徴を挙げます。
【入りやすいブースの特徴】
- 通路に看板を置き、入り口をわかりやすくい
- 通路の近くに商品が展示されている
- 商品のメリットが端的に伝わるようなキャッチコピーを掲げている
また、ブース内を自然に回遊できる動線を作ったり、スタッフの配置に工夫したりすることも大切です。
ブースへの呼び込みや商品の説明係など事前に役割を決めて、来場者をスムーズに迎えられるようにしましょう。
ポイント4 ターゲットのアクションへの導線を作る
ブース来場者に期待するアクションへの導線作りも、必要なポイントです。
魅力的なブースを作っても、ターゲットに狙った行動を起こしてもらえなければ成果を得られません。
例えば、ウェブサイトに訪問してほしい場合には、チラシやパンフレットに、自社サイトのURLをQRコードにして印字し配布します。
さらに自社サイトに、ターゲットが興味を持ってくれそうな記事やホワイトペーパーを用意しておけば、展示会後にサイトを訪れた人によるアクションが期待できます。
以上のように、展示会の場だけではなく、終了後まで視野に入れて動線を設計しましょう。
なお、ナイルではオウンドメディアにホワイトペーパーを設置して改善を重ね、ダウンロード数を約1年で3倍にした実績があります。
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ポイント5 来場者に直接できるアプローチを用意する
展示会は、対面でコミュニケーションが図れる点が特徴です。
その点を活かせるアプローチ方法を用意しましょう。具体的には、セミナーやプレゼンテーション、商品・サービスの体験会などです。
正直、展示会のブースや販促物などの準備だけでコストを要するので、さらにイベントを用意するとなると労力がかかります。
ですが展示会は、ここでしか出会えない来場者と出会えるチャンスです。せっかく開催を決めたのであれば、「できることはすべてやり切る」という気持ちで挑みましょう。
ポイント6 展示会終了後の効果検証を数値で把握する
展示会終了後には、必ず効果検証を行いましょう。
効果を数値化し、データを元に次の展示会やほかの施策を検討するためです。
例えば、担当者の「ノベルティが喜ばれた気がする」といった感覚で効果を判断すると、別の施策で思うような効果を得られなかったとき、何が違うのかはっきりしません。
ですが、データがあれば、前回と一致していること・違うことを客観視できます。
また、サンプルの配布時に、商品やサービスについてのアンケートを取り、商品開発の今後に活かすのも有効です。
「何が、どのような業種・役職の人に、どれくらいの数を試してもらえたか」など、客観的・数値的な効果を示しましょう。
ポイント7 獲得したリードをリスト化して更新する
獲得したリードから成約・売上へとつなげるためには、展示会後のフォローが重要です。
顧客リストを作成しておくと、自社の課題に合わせてすぐにアクションを起こせます。
【顧客リストの内容】
- 自社サイトの訪問状況
- ホワイトペーパーのダウンロード状況
- メールマガジンの登録
- ウェビナー参加
- 問い合わせ
など
上記のように、顧客の状況に合わせて更新すれば、成約までにどれくらいの時間がかかるか推測が可能です。
そのため、すぐに売上が必要なら、すでに問い合わせがあった確度の高い見込み顧客から優先して営業を行えます。
一方、ウェビナー参加者を増やしたいなら、メールマガジン登録者に情報を提供する選択もできます。
自社の課題に合わせて即行動するためにも、獲得したリードのリストは状況に合わせて常に最新情報を管理しましょう。
展示会の出展ハードルが高く思えるならウェブマーケティング
展示会は、多くの効果が得られる反面、費用面だけではなく、準備から実施後までに多くの時間や人的コストを要します。
さらに、展示会後は迅速な名刺管理やフォローアップなどが必要なため、完走するためにはスタッフの体力も求められます。
もちろん、出展するだけの価値があるものの、経験が少ない企業にとっては難易度が高い施策です。
そこで、「慣れない長時間の接客で消耗しそう」「名刺の取り込み作業にうんざり」と悩む方におすすめの施策が、ウェブマーケティングです。
展示会出展とウェブマーケティングの違いを、下表にまとめました。
展示会出展とウェブマーケティングの違い | |||
施策 | メリット | デメリット | |
展示会 | 対面でコミュニケーションを図れる | 準備や運営にまとまったコストを要する | |
ウェブマーケ ティング |
低コストで取り組めて、24時間営業ができる | コンテンツに魅力がないと簡単に離脱する |
ウェブマーケティングは、企業規模を問わず自社だけで始められる上、長期的に自社の資産となるコンテンツを制作できます。
ただ、運用でよくある挫折をしないためには、専門家のサポートを受けるのが近道です。
詳しくは、ナイルまでお気軽にご連絡ください。
展示会など自社に合った施策で効果を得よう
展示会への出展は、数あるマーケティング施策のひとつです。
来場者と直接コミュニケーションを図れるため、電話営業やオンライン会議では得られない効果があります。
目的を達成するためにも、自社に合ったマーケティング施策を行いましょう。
なお、ナイルではBtoBマーケティングの基本知識をまとめた資料をご用意しています。
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