リターゲティング広告とは?課金方式やメリット、成果を上げるコツまとめ

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リターゲティング広告とは?課金方式やメリット、成果を上げるコツまとめ

適切な広告施策を実施すれば、より多くの人から自社商品やサービスに興味を持ってもらえます。特にリターゲティング広告であれば、一度サイトに訪問した興味関心度の高い人にリーチできることから、CV(商品購入や問い合わせなど)につなげられる可能性が高いです。

とはいえリターゲティング広告を実施したことがない場合、費用対効果や課金方式、取り組むメリットなどがわからない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、リターゲティング広告の仕組みや重要視されている理由、課金方式や取り組むメリット・デメリットをまとめて解説します。リターゲティング広告の実施手順もまとめているので、ご一読ください。

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リターゲティング広告とは

リターゲティング広告とは、一度自社のウェブサイトや商品ページを訪問したユーザーを対象に、あらためて自社の広告を表示する手法を指します。Googleでは「リマーケティング広告」とも呼ばれています。

ここでは、以下の流れでリターゲティング広告について理解を深めていきましょう。

リターゲティング広告が重要な理由

リターゲティング広告が重要な理由は、一度興味関心を持った顧客にアプローチし、CV(資料ダウンロードや商品の購入など)をアシストすることができるからです。すでに興味関心がある顧客であれば、接触回数を増やすだけで購入してもらえることもあります。

仮に「興味はあるものの、ちょっと高くてまだ商品を購入していない人」がいた場合、リターゲティング広告で「キャンペーン」を告知した場合はどうでしょうか。初月のみ低価格で利用できるなどの情報があれば、購入につながります。

このように興味関心度の高い顧客に対し、さらなる魅力を伝えてCVにつなげられるのが最大の魅力です。

リターゲティング広告の仕組み

リターゲティング広告は広告タグからCookieをユーザーに付与し、Cookieの情報を元にユーザーを追いかけて広告を表示させる仕組みになっています。

Cookieを付与したユーザーはリスト化して管理が可能で、リスト化したユーザーに対して広告を配信できます。このような仕様により、間接的にどの商品やサービスに興味を持っている人がいるか分析することも可能です。

リターゲティング広告の種類

リターゲティング広告には「静的(スタティック)リターゲティング」と「動的(ダイナミック)リターゲティング」の2種類があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。

種類 内容
静的リターゲティング 特定の商品やサービスを訪れたすべてのユーザーに対して、同じ広告を表示する
動的リターゲティング 訪問者が閲覧した商品やサービスに基づいて、個々に最適化された広告を表示する

 

静的リターゲティングは、設定した情報を元に自動で広告を表示します。そのため「こういうユーザーにはこの広告を表示する」という細かなアプローチはできません。

一方で動的リターゲティングは、一人ひとりのユーザーに対して最適化した情報を配信します。つまり、より個人に焦点を当てたアプローチができるというわけです。

その分、分析や戦略を練る時間がかかってしまうため、うまく使い分けて広告を配信していく必要があります。

リターゲティング広告の課金方式

リターゲティング広告の課金方式は、大きく分けて以下の2つです。

リターゲティング広告の課金方式

CPM(インプレッション課金)

1つ目のリターゲティング広告の課金方式は「CPM(インプレッション課金)」です。CPMはCost Per Milleの略で、1,000回の広告表示ごとに課金される方式を指します。

広告が表示されるだけで費用が発生するため、広告の露出を重視する場合に最適です。

CPC(クリック課金)

2つ目のリターゲティング広告の課金方式は「CPC(クリック課金)」です。CPCはCost Per Clickの略で、広告をクリックしたり、特定の行動をユーザーが取ったりする際に課金される方式を指します。

広告の効果測定が容易で、予算のコントロールもしやすいのが特徴です。効果的な広告運用を行いたい場合に特に向いています。

CPMとCPCのどちらの課金方式を選べばいいかは、下記の記事で詳しく解説していますので、併せてご一読ください。

リターゲティング広告のメリット・デメリット

これまで、リターゲティングの特徴や仕組み、課金方式などを紹介しました。しかし、実際のところ自社でリターゲティング広告に取り組むべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そんな方に向けて、次に「リターゲティング広告のメリット・デメリット」を紹介します。

リターゲティング広告の4つのメリット

リターゲティング広告に取り組むメリットは、次の4つです。

リターゲティング広告の4つのメリット

特に広告効果を最大化できる点が魅力です。例えばオンラインショップである商品をカートに入れて購入を見送った場合、その商品の広告を後日別のウェブサイト上で表示できます。

ユーザーが再度購買を検討して購入に至る可能性が高まるため、広告効果を最大化できるというわけです。

ほかにも「長期的な顧客関係の構築」に活用できる点も魅力です。リターゲティング広告では定期的に顧客と接点を持てるため、商品の魅力を適宜伝えてリピーターになってもらうきっかけとなります。

リターゲティング広告の3つのデメリット

リターゲティング広告に取り組むデメリットは、次の3つです。

リターゲティング広告の3つのデメリット

特に気をつけなければならない点が、過度な広告表示です。一度興味を持っていたとしても、何度も同じ広告が表示されると顧客の「検索」を邪魔してしまいます。

煩わしさを感じさせてしまうと商品やサービスへの興味を失ってしまうのはもちろん、企業に対するマイナスイメージが強くなってしまう可能性が高いです。SNSなどでマイナスの口コミを拡散されてしまうケースもあるため、配信頻度には気をつける必要があります。

また、設定によってはすでに購入済みの顧客に広告表示してしまう可能性もあります。無駄に費用がかかってしまう上、購入後の顧客に煩わしさを感じさせてリピートにつながらなくなる恐れがあるため、配信設定は細心の注意を払いましょう。

リターゲティング広告の実施手順

ここでは、リターゲティング広告の実施手順を紹介します。手順は、以下の3ステップです。

リターゲティング広告の実施手順

広告媒体によって流れが変わるため、ここでは「Google広告」でリターゲティング広告(リマーケティング広告)を設定する流れを紹介します。

ステップ1 タグを発行する

以下の手順で、タグを発行していきましょう。

1.「ツール」にある「共有ライブラリ」から「オーディエンスマネージャー」をクリック

Google広告の「オーディエンスマネージャー」のページ画像

 

2.画面中央にある「オーディエンスソースを設定」ボタンをクリック

Google広告の「オーディエンスソースを設定」を選択するページ画像

 

3.Google広告タグにあるテキストリンクの「タグを設定」をクリック

Google広告の「タグを設定」を選択するページ画像

 

4.Google広告のタグ データソースを編集する

Google広告のタグ データソースを編集するページ画像

 

5.「タグを自分で追加する」をクリックし、グローバルサイトタグの情報をメモ帳などに保存する

Google広告の「タグを自分で追加する」のページ画像

 

6.「続行」ボタンを押して「完了」ボタンをクリックしタグを設定する

Google広告のタグ設定の完了画像

 

なお、Googleタグマネージャーを使用してタグを設定すると、コンバージョンの計測も可能になります。Googleタグマネージャーについて詳しく知りたい方は、以下を参考にしてください。

ステップ2 オーディエンスリストを作成する

次に、オーディエンスリストを作成します。オーディエンスリストは、広告を配信するターゲットのことです。

オーディエンスリストを作成する手順は、以下のとおりです。

1.ツールから「共有ライブラリ」にある「オーディエンスマネージャー」をクリック

Google広告のダッシュボードから「オーディエンスマネージャー」を選択する画像

 

2.「+(プラス)」ボタンをクリック

Google広告の「オーディエンスリストを」新規作成するのページ画像

 

3.ウェブサイトを訪れたユーザーを選ぶ

Google広告のオーディエンスマネージャーでウェブサイトを訪れたユーザーを選択するページ画像

 

4.リストに追加する条件や訪問先のページを指定し、「セグメントを作成」をクリック

Google広告のオーディエンスマネージャーで「セグメントを作成」をクリックするページ画像

 

これでリターゲティング広告を配信する事前準備は完了です。

ステップ3 広告の配信設定を行う

最後に、リターゲティング広告の配信設定をします。広告の配信設定手順は、以下のとおりです。

1.キャンペーンにある「オーディエンス」をクリック

Google広告の配信設定手順、ダッシュボードからオーディエンスを選択する

 

2.「オーディエンスセグメントの編集」をクリックし、設定したい広告グループを選ぶ

Google広告の配信設定手順、「オーディエンスセグメントの編集」から設定したい広告グループを選ぶ画像

 

3.「閲覧」タブにある「ユーザーがお客様のビジネスを利用した方法」をクリック

Google広告の配信設定手順、オーディエンスセグメントの編集から「閲覧」タブにある「ユーザーがお客様のビジネスを利用した方法」を選択する画像

 

4.ステップ2で作成したリストを選択し「保存」ボタンをクリック

Google広告の配信設定手順、作成したオーディエンスリストを保存する画像

 

なお広告グループを作成する際に「ターゲットの拡張」を設定できる場所がありますが、オフにしておくことをおすすめします。オフにしておかないと、設定したリスト以外のユーザーにも広告を配信してしまいます。

もしリマーケティング広告の設定をしたが成果がでない、そもそも配信が難しいとお悩みでしたら、以下のバナーよりナイルへご相談ください。

リターゲティング広告で成果を出すための4つのコツ

先ほど紹介した方法で、リターゲティング広告は開始できます。しかし、いくつか設定前に検討しておくべきことや、設定時に気をつけるべき点があるため、4つのコツをまとめました。

リターゲティング広告で成果を出すための4つのコツ

コツ1 最適な配信期間を検討する

1つ目のコツは「最適な配信期間を検討する」ことです。配信設定を行う場合は、60日など長期間で配信設定をしているケースがよくあります。

しかし、リターゲティング広告は「興味関心度の高い顧客」に対してCVにつながる広告を配信する都合上、期間が長すぎても効果があまり上がらないこともある点に注意しましょう。

例えば商品サイトに訪れてすぐのタイミングでは、顧客も商品に興味を持っているはずです。そのためリターゲティング広告をうまく配信できれば、購入につながる可能性があります。

一方で、サイトに訪れてから1ヵ月後に配信した場合はどうでしょうか。すでに興味が薄れているかもしれず、効果的なCVにつなげられない可能性があります。

設定してから1週間など、ある程度の頻度でCVの状況を追いつつ、期間を調整していくのがおすすめです。

コツ2 リストの作成方法を事前に設計する

2つ目のコツは「リストの作成方法を事前に設計する」ことです。リターゲティング広告は、配信するリストの質がとても重要になります。なぜなら、興味関心度の低い顧客をリストに入れても、CVにつながりにくいからです。

例えばサイトのトップページに訪れた人のリストと、特定の商品に関連あるページに訪れた人のリストでは、後者を使用したほうがリターゲティング広告の効果が高まります。

上記は極端な例かもしれませんが、リストの作成方法を事前に練っておくことで、効果につながりにくい広告の配信を避けられます。

なお、条件指定には以下のようなケースがあります。

  • 特定の期間にウェブサイトに訪れた人
  • サイト内の特定のページを見た人
  • サイトからコンバージョン(CV)した人

新規顧客のCVを狙いたい場合は関連するページに訪れた人をリスト化し、既存顧客に新規商品を配信したい場合はCVした人をリスト化するようなイメージです。目的に合わせてリスト化の条件を設定しましょう。

コツ3 データを分析して適切な除外設定を行う

3つ目のコツは「データを分析して適切な除外設定を行う」ことです。リターゲティング広告に取り組むデメリットでお伝えしたように「すでにCVしている顧客」に同じ商品の広告を配信してしまったり、一度もサイトに訪れていない人に広告を配信してしまったりするリスクがあるからです。

以下のようなユーザーの除外設定を行い、広告配信が不必要な顧客に配信されないようにしましょう。

リターゲティング広告で除外するユーザーの例

  • コンバージョン済みのユーザー
  • サイトに訪問したことがないユーザー
  • サイト訪問から一定期間以上経っているユーザー

コツ4 クリック率を考慮してバナーデザインを改善する

4つ目のコツは「クリック率を考慮してバナーデザインを改善する」ことです。いくら最適なリストに最適な条件で広告を配信できたとしても、広告のデザインが興味をひくものでなければクリックされません。

広告が見られているにもかかわらずクリック率が低い場合は、バナーデザインを改善することをおすすめします。なお、改善する際はいくつかの要因をもとにABテストすることが重要です。

例えばターゲットに関して「30代の女性」と「40代の女性」に分けたバナーを作成し、コピーやデザインの色もターゲットに合わせて変えてみるなどです。また、ターゲットを変えずに「デザインの雰囲気」や「広告に表示する文字」を変えてみる方法もあります。

いくつかの要因をもとにバナーを改善し、クリック率やCV率をあげていきましょう。

リターゲティング広告の3つの活用事例

次に、リターゲティング広告の活用事例を3つ紹介します。

リターゲティング広告の3つの活用事例

事例1 人材業界で動的リターゲティング広告を実施

1つ目は、人材業界での動的リターゲティング広告を活用した事例です。人材業界は特に、人によってサイトを訪れる理由が大きくわかれる傾向にあります。

例えば転職エージェントを扱っている企業でも、「営業への転職」を考えている人と「エンジニアへの転職」を考えている人では、広告を配信した後に興味を引く言葉やデザインが大きく変わります。

動的リターゲティング広告では一人ひとりに合わせて広告設定ができるため、無駄な広告費用をかけずにCVを最大化可能です。実際に静的リターゲティング広告をする場合と比べて、2倍以上獲得単価が変わった例もあります。

事例2 既存顧客へ新規商品を訴求する広告を実施

2つ目は、既存顧客を狙い撃ちしたリターゲティング広告の事例です。「CVした人」をリスト化しておけば、過去に自社商品の購入やサービス利用をした人に広告配信が可能です。

一度CVしている顧客であれば、類似商品に興味を持ってもらえる可能性は高いため、さらなる売上アップが見込めます。

例えば歯ブラシやフロスなどを取り扱っている企業で「電動歯ブラシ」を購入した人がいたとします。購入した人をターゲットに新しい電動歯ブラシのアタッチメントを広告で配信した場合はどうでしょうか。

さらに歯を綺麗にできる魅力が伝われば、購入につながります。このように、既存顧客に対してアプローチすることも可能です。

事例3 関連する商品カテゴリーの広告を配信

3つ目は、関連する商品カテゴリーの広告を配信した事例です。製菓販売のECサイトを運営するある企業は、サイトに訪問して商品ページを見たものの、購入に至らない顧客へのアプローチにリターゲティング広告を利用しています。

例えばクッキーのページに訪れて離れてしまった顧客に対して、チョコレートやケーキなどのお菓子のカテゴリーの商品を訴求するという具合です。顧客がプレゼント用のお菓子を探していた場合、「このチョコレートも良さそう」と思ってもらえ、サイトへの再訪問や購入につなげられます。

このように、関連する商品カテゴリーのリターゲティング広告はとても効果的です。

リターゲティング広告を実施するときの2つの注意点

最後に、リターゲティング広告を実施する際の注意点を2つ紹介します。

 

リターゲティング広告を実施するときの2つの注意点

  • 注意点1 過度なターゲティング広告の表示は避ける
  • 注意点2 Cookie規制を考慮して集客施策を検討する

注意点1 過度なターゲティング広告の表示は避ける

注意点の1つ目は「過度なターゲティング広告の表示は避ける」ことです。リターゲティング広告は配信頻度などを間違えてしまうと、商品やサービスの魅力ではなく、「煩わしさ」のみ伝わってしまいます。

何らかのサイトで「広告が邪魔で見づらい」と感じたことがある方もいるのではないでしょうか。リターゲティング広告の設定によっては何度も同じ広告を出してしまう可能性もあり、マイナスイメージがついてしまう可能性があります。

商品への嫌悪が増えるだけではなく、商品を販売している企業へのマイナスイメージがついてしまう可能性があるため注意が必要です。

注意点2 Cookie規制を考慮して集客施策を検討する

2つ目の注意点は「Cookie規制を考慮して集客施策を検討する」ことです。Cookie規制とは、Cookieが保存するユーザーの情報利用を制限する規制を指します。

日本では2020年6月に個人情報保護法が改正され、Cookieを活用したデータ収集と利用について同意を得ることが義務付けられました。同意なくCookieの情報を取得できなくなったことから、リスト化できないユーザーが出てきてしまうというわけです。

リターゲティング広告自体が禁止になったわけではありませんが、CV数を最大化する上では、ほかの集客施策と合わせて検討していくことをおすすめします。なお、ウェブサイトの集客方法や種類については、Webサイトの集客とは?メリットや種類・手法も併せて紹介をご一読ください。

リターゲティング広告とは別の広告について知りたい方は、「やさしく解説!リスティング広告の基本」でリスティング広告についてまとめているので、以下から無料ダウンロードの上ご活用ください。

リターゲティング広告は成果につなげる重要な施策の1つ

リターゲティング広告は、興味関心度の高い顧客をCVさせる上でとても重要な施策のひとつです。リスト化する条件や広告配信の設定には気をつける必要がありますが、最適な設定をすればCV数を上げられる可能性を秘めています。

しかし「どんなバナーを設定すべきか」や「具体的にどんなリストを作るべきか」など、経験や知識が求められることも多いです。もしもターゲットに正しくリーチし、かつ費用対効果を上げて行きたい場合はプロに相談してみませんか。

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