ディスプレイ広告とは?特徴や種類、運用で成功するためのコツも解説!
ディスプレイ広告とは、画像や動画、文章を使って多くのユーザーに広告を表示できる広告形式です。本記事では、ディスプレイ広告の概要やリスティング広告との違い、運用で成功するためのコツをわかりやすく解説します。
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目次
ディスプレイ広告とは
ディスプレイ広告とは、ウェブサイトやアプリにバナーやテキスト、もしくは動画として表示される広告の総称です。「ディスプレイ広告=バナー」と考える方も多いですが、テキストや動画もディスプレイ広告のひとつです。
なお、ウェブ広告にはほかにもさまざまな種類があるため、どのような種類や運用方法があるのかを詳しく知りたいという方は、以下のYouTube動画もご覧ください。
ディスプレイ広告とリスティング広告の違い
続いて、ディスプレイ広告とよく比較されるリスティング広告との違いをまとめていきます。主な違いは以下のとおりです。
- 違い1 広告の表示場所
- 違い2 配信ターゲット
- 違い3 広告形式
- 違い4 クリック単価
それぞれの違いを以下で詳しく解説します。
違い1 広告の表示場所
ディスプレイ広告とリスティング広告は、広告が表示される場所に違いがあります。
広告 | 表示場所 |
---|---|
ディスプレイ広告 | ウェブサイトやアプリ内の広告枠に表示される |
リスティング広告 | インターネット検索結果の広告枠に表示される |
上記のように、広告の表示場所は主に検索結果への表示か、サイト内の広告枠への表示かに大きな違いがあります。
違い2 配信ターゲット
ディスプレイ広告とリスティング広告は、配信ターゲットの絞り込みにも違いがあります。リスティング広告の場合、事前に指定したキーワードを検索したユーザーに表示させる広告です。キーワードの検索している背景や理由を想定しながら設定することで精度を高められます。
一方で、ディスプレイはさまざまなサイトやアプリを閲覧しているユーザーに幅広く表示させる広告です。ユーザー属性などは設定できるものの、リスティング広告ほどの成約率は期待できない傾向にあります。
違い3 広告形式
ディスプレイ広告とリスティング広告は、出稿できる広告の形式が異なります。リスティング広告はテキスト形式でのみ出稿が可能で、ディスプレイ広告はテキスト形式に加え、画像形式、動画形式でも出稿可できます。
広告 | 形式 |
---|---|
ディスプレイ広告 |
|
リスティング広告 |
|
上記のように、ディスプレイ広告は画像や動画が使えて、テキストと組み合わせできるのも特徴です。そのため、テキストだけではなく画像も使って商材の訴求をしたいという方に向いています。
違い4 クリック単価
クリック単価とは、ユーザーが広告を1回クリックするたびに発生する広告費のことです。
ディスプレイ広告の場合は、掲載するサイトや広告枠によって単価が異なりますが、リスティング広告よりは安い傾向があります。ただし、状況によって異なるため正確な金額を事前に確認することはできません。
リスティング広告の場合は、検索キーワードや入札する競合の数によってクリック単価が増減することが特徴です。多くの企業が出稿を希望するキーワードや、コンバージョンしやすいキーワードはクリック単価が高くなる傾向にあります。
ディスプレイ広告で使えるクリエイティブの種類
ディスプレイ広告で使えるクリエイティブには、主に以下の3種類があります。
それぞれの違いを以下で解説します。
種類1 バナー広告
バナー広告とは、画像または動画で表示される広告のことです。Google広告では、アップロード型ディスプレイ広告やイメージ広告とも呼ばれています。
正方形や長方形、横長など多種多様なサイズがあり、パソコン向けやスマートフォン向けなど向いている媒体も異なることが特徴です。サイズだけではなく画像や文言も複数のパターンを用意して効果測定を進めることが大切となります。
種類2 テキスト広告
テキスト広告とは、テキストのみで表示される広告のことで、主にリスティング広告で利用されます。画像や動画を用意する必要がないため、工数や制作予算を抑えて広告を出稿できることがメリットです。
種類3 レスポンシブ広告
レスポンシブ広告とは、画像(動画)部分と文章部分がわかれている広告です。複数のサイズと文章パターンを登録しておくことで、配信面に合わせて適切な組み合わせで広告を表示できます。
組み合わせは事前に固定しておくことも可能ですが、広告プラットフォームによっては自動で適切な組み合わせで表示してもらうことも可能です。ユーザーの反応やクリック率などのデータを蓄積して分析することで、広告の精度を高められます。
ディスプレイ広告にかかる費用・課金方式
ディスプレイ広告の基本はクリック課金方式です。つまり、表示された広告がクリックされた回数に対して費用がかかります。
クリック1回に発生する費用(クリック単価)は、1クリックあたり数円〜数十円のケースが多いですが、広告が表示される媒体や時間帯、競合性によっても異なるため事前に確認することはできません。ただし、事前に予算上限を設定することで予算以上にコストが発生するリスクは少ないため安心して利用できます。
また、商材の認知拡大が目的の場合には、広告の表示回数に応じて費用がかかるインプレッション課金方式も一般的です。この方式では、クリックの回数ではなく広告が1,000回表示されるたびに課金される仕組みとなっています。
ディスプレイ広告の運用では、コンバージョンまでにいくらのコストがかかったのかを表す顧客獲得単価(CPA)という指標を使うことが一般的です。
CPAの計算式は以下のとおりです。
CPA=費用 ÷ コンバージョン数
一例として、広告費用100万円でコンバージョン数50件の場合「100万円÷50件=2万円」と計算できるため、CPAは2万となります。
このCPAの目標金額をいくらに設定するかを決定して運用、分析していくと広告運用のPDCAを回しやすいため、精度を高めるためにおすすめの方法です。
また、ウェブマーケティングには、広告以外にも様々な手法があります。以下の資料ではウェブマーケティングの手法について、目的ごとにまとめておりますので、本記事とあわせてご覧ください。
ディスプレイ広告を配信できる2大プラットフォーム
ディスプレイ広告を配信できるのは、主にGoogle広告とYahoo!広告の2大プラットフォームです。
それぞれの特徴を以下に表にまとめました。
名称 | 主な配信面 | 広告形式 |
---|---|---|
Yahoo!広告 |
|
|
Google広告 |
|
|
それぞれの項目に分けて解説します。
Yahoo!広告
Yahoo!広告とは、Yahoo! JAPANが提供している広告配信サービスで、2023年10月1日から「LINEヤフー for Business」に名称が変更されています。
主な特徴はYahoo! JAPANやYahoo!ニュースなどの有名なサービスに広告を出稿できる点です。
ディスプレイ広告では、特定のキーワードで検索したことのあるユーザーに広告を表示させるなどのターゲティング機能が強みとなっています。
Google広告
Google広告とは、Googleが提供している広告サービスです。主にGoogleの検索結果やGmail、YouTubeなどに広告を出稿できます。
Googleのディスプレイ広告は、莫大なPV数のあるYouTubeにも掲載できることも強みです。ターゲティングの機能も豊富なため、「こんな人に広告を配信したい」という希望を叶えやすい媒体です。
ディスプレイ広告でできるターゲティングの種類と特徴
ディスプレイ広告で利用できるターゲティングの主な種類を、Googleディスプレイ広告とYahoo!ディスプレイ広告に分けて紹介します。
Googleディスプレイ広告のターゲティング
Googleディスプレイ広告のターゲティングの種類を表にまとめました。
種類 | 特徴 |
---|---|
リマーケティング | サイトやアプリに訪れたことのある人に向けて広告を配信できる |
関連キーワード・トピック | 設定したキーワードやトピックと関連するサイトに広告を掲載できる |
興味関心 | ある商品やサービスに興味のあるユーザー層に広告を掲載できる |
ユーザー属性 | 性別や年代などの属性を指定して広告を掲載できる |
プレースメント | 特定のサイトやアプリ、広告枠の場所などを指定して広告を掲載できる |
Yahoo!ディスプレイ広告のターゲティング
Yahoo!ディスプレイ広告のターゲティングの種類を表にまとめました。
種類 | 特徴 |
---|---|
リターゲティング | サイトやアプリに訪れたことのある人に向けて広告を配信できる |
サーチキーワードターゲティング | 過去に特定のキーワードを検索したユーザーに広告を掲載できる |
デバイスターゲティング | スマートフォンやパソコンなどのデバイス別、 使用しているOS別に広告を掲載できる |
プレイスメントターゲティング | サイトやアプリの掲載面を指定して広告を掲載できる |
ユーザー属性ターゲティング | 性別や年代などを指定して広告を掲載できる |
地域ターゲティング | 閲覧するユーザーがいる地域を指定して広告を掲載できる |
曜日・時間帯ターゲティング | 指定した曜日や時間帯に絞って広告を掲載できる |
ディスプレイ広告の3つのメリット
ディスプレイ広告には以下、3つのメリットがあります。
それぞれ以下で解説します。
メリット1 バナーに画像や動画を利用できる
ディスプレイ広告は、特定の広告枠に対して画像や動画を使った広告クリエイティブを掲載できます。サイズやテキストなどの自由度が高いため、伝えたいメッセージやブランドイメージを表現しやすいのが強みです。
メリット2 潜在顧客に対して商品・サービスの認知向上を目指せる
ディスプレイ広告は、まだ商品やブランドを知らない潜在顧客へ認知向上を目指せるというメリットがあります。ディスプレイ広告のクリック単価はリスティング広告などと比較すると安価な傾向にあり、同じ広告予算でも多くのユーザーに広告を配信できるためです。
また、テキストのみしか配信できないリスティング広告とは違い、閲覧するサイトやアプリ内でユーザーの目に入る箇所に画像や動画などのビジュアルイメージを設置できます。そのため、ユーザーの視覚に訴えかけてブランディングにつなげられることも強みの一つです。
メリット3 リターゲティングで見込み顧客にアプローチできる
リターゲティングとは、一度サイトに訪問したことのあるユーザーに再度訴求できる機能です。顕在顧客の可能性が高いユーザーを逃さずに追跡して訴求できるため、ほかのターゲティングと比較して高いコンバージョン率が期待できます。
ディスプレイ広告の3つのデメリット
ディスプレイ広告のメリット以外の特徴を知りたい方に向けて3つのデメリットをまとめます。
以下ではそれぞれ詳しく解説します。
デメリット1 コンバージョン率が低い傾向にある
ディスプレイ広告は、検索結果からクリックするリスティング広告と比較してコンバージョン率が低い傾向にあります。なぜなら、ディスプレイ広告はすぐに購入したいと考えている顕在顧客にリーチするのではなく、まだ購買意欲の薄い潜在顧客が主なターゲットとなるためです。
メリットでも紹介したように、ディスプレイ広告は認知度の向上や幅広い顧客層にリーチしたいときにもおすすめできます。コンバージョンも目指したい場合は、リターゲティングを活用したり、リスティング広告も併用したりすると効果的です。
デメリット2 効果測定が難しい
ディスプレイ広告は、配信した広告が売り上げや集客にどの程度つながったのかをデータで測定しにくいというデメリットがあります。なぜなら、広告のクリックからすぐにコンバージョンにつながる可能性が低いからです。
例えば、広告をクリックしなかった場合でも、ユーザーは広告を見ているため、記憶に残った結果、後から商品やサービス名を検索してコンバージョンにつながるパターンも考えられます。この流れではディスプレイ広告の成果としてデータを測定できません。
デメリット3 広告の配信ペースが速い
ディスプレイ広告は、リスティング広告よりも幅広い箇所に掲載されるため、配信量やクリックのペースが速くなりやすい傾向にあります。そのため、予算や配信日程を適切に管理しておかないとコストが増え続けてしまいます。
対策として、1日の予算管理や配信面の管理を細かく設定することで、コストを無駄にせずに運用できます。
もしディスプレイ広告活用に興味があるが不安がある、プロの意見を聞いてみたいということでしたら、以下のバナーよりお気軽にナイルまでご連絡ください。
ディスプレイ広告運用による2社の成功事例
ディスプレイ広告の運用で実際に成功した2社の事例を解説します。
- 事例1 ディップ株式会社
- 事例2 株式会社オンワード樫山
それぞれ運用前の課題、広告利用の施策内容、結果という流れで解説しますので、ディスプレイ運用の参考にしてください。
事例1 ディップ株式会社
ディップ株式会社は、アルバイト情報サイト・アプリを運営する会社です。これまで、求人アプリとしてダウンロード数は多かったものの、インストールしたユーザーからの応募率が低かったことが課題でした。
そこで、ダウンロード時点でのユーザーの絞り込みやターゲティングができるYahoo!広告のディスプレイ広告を利用しています。
具体的には、クリエイティブを訴求方法の見直しやA/Bテストなどによって改善。その結果、インストール数が150%増加、インストール後の応募獲得単価を約50%まで改善するという成果が出たという成功事例です。
事例2 株式会社オンワード樫山
株式会社オンワード樫山は、アパレルブランドのECサイトを全国規模で運営する会社です。事業を拡大する中、新規ユーザーではなく既存ユーザーへの広告費の増大が課題でした。
そこで、新規ユーザー向けの広告費を増やすためにディスプレイ広告を活用した施策を実施します。
特に、ユーザーの興味関心や行動をもとに関連した広告を掲載するYahoo!広告の動的ディスプレイ広告を運用しました。その結果、顧客獲得単価(CPA)を74%、コンバージョン率(CVR)を132%まで向上させることに成功しています。
ディスプレイ広告の運用で成功するための5つのコツ
ディスプレイ広告の運用で成功するために必要な要素やコツを解説します。
それぞれ詳しく解説します。
コツ1 ターゲットを明確にする
ディスプレイ広告は自由度が高いため、どの広告枠やサイズで出稿することが最適なのか判断することが困難です。そこで、まずはターゲットを明確にすることで、どこにどのような広告を出稿すべきかを判断しやすくなります。
ディスプレイ広告には、商品のブランディングやコンバージョン、サイト閲覧のアップなどの目的が一般的です。もし目的とターゲットがなかなか明確にならない場合は、ペルソナ設定やカスタマージャーニーなどの活用をおすすめします。
カスタマージャーニーについては以下の記事でも詳しく解説しています。
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コツ2 ターゲティングの精度を高める
ディスプレイ広告を配信する際は、基本的に自社のターゲットに合わせてターゲティングを設定しましょう。その際、「最初に設定したターゲティングのまま放置しない」ことがポイントです。「想定していたターゲットの費用対効果が悪い」「想定外のユーザーで成果が出ている」といったケースは少なくありません。
そのため、配信開始後はターゲティングやユーザー属性ごとの数値をウォッチし、改善を続けましょう。
コツ3 クリエイティブの効果測定と改善を繰り返す
クリエイティブ(バナー)の内容や品質が広告のクリックやCV向上に直結します。広告が目に入った時点では、バナーの情報だけがユーザーと唯一、関われる箇所だからです。
そのため、市場調査や競合の広告を調査して、ターゲットにあう内容や商品・サービスの魅力を端的に伝える工夫が必要となります。
複数のバナーや文章を用意した上で、ABテストなどで効果測定を行いながら改善を繰り返していくことがおすすめです。また、広告をみたユーザーが思わず反応してしまうようなバナー作成も欠かせません。
コツ4 効果の出やすい配信面を選定する
ディスプレイ広告では、基本的に配信面ごとのデータを閲覧できるため、効果の良い・悪いメディアを見つけることが可能です。効果の出ていない配信面を見つけたら、配信先から除外するように設定しましょう。
コツ5 ディスプレイ広告との相性が良い商材を理解する
ディスプレイ広告と相性の良い商材と効果が出にくい商材が存在します。基本的には、購入するハードルの低い低単価な商材や、買うかどうかを本人が決められるBtoC商材との相性が良い傾向にあります。逆に高単価商材やBtoB商材は、「購入するハードルが高い」「意思決定に社内の許可が必要」などの理由から、受動的に受け取るディスプレイ広告との相性はそこまで良くありません。
高単価商材やBtoB商材の場合は、ハードルの高い成約・購入を目的に配信するのではなく、資料請求やメールマガジン登録などをコンバージョンに設定しましょう。もしくは、認知目的と割り切ってコンバージョン数にKPIを置かないケースもあります。
ディスプレイ広告を理解して効果的に活用しよう
ディスプレイ広告は媒体ごとのターゲティングや特徴を熟知していないと、機能を活かしきれず費用対効果が悪化してしまうリスクがあります。
「できるだけ失敗の可能性を下げたい」「自社で運用するノウハウや学習リソースがない」という場合、広告運用代行を行っているプロに依頼するのが近道です。ナイルでは、ディスプレイ広告を含めた広告運用代行サービスを提供しており、運用実績・成功事例も豊富にございます。広告運用でお悩みの方は、以下の無料相談ボタンからお気軽にご連絡ください。
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