Google広告とは?メリット・注意点・広告の全種類を解説
Google 広告とは、以前はGoogle AdWordsというサービス名で提供されていた、Google検索の結果画面や広告ネットワークに広告が出稿できる広告管理・運用サービスのことです。
数あるウェブ広告の選択肢のひとつとして、考えている人も少なくないでしょう。
この記事ではGoogle広告のメリットに加えて、注意点や広告の種類、広告が配信される場所、課金方式などを詳しく解説します。
「これからGoogle広告を始めたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
Google広告(Google Ads)とは
Google広告とは、Googleが提供する広告管理・運用サービスです。
Google検索の結果画面や、Googleが保有する大きな広告ネットワークに広告を配信できます。
曜日・時間帯・地域などのほか、Googleが収集したデータにもとづいてユーザーの年齢・性別・利用デバイス・子どもの有無・興味関心などを絞り込んで配信できるのが特徴です。
以前は、「Google AdWords(グーグルアドワーズ)」というサービス名でしたが、2018年7月より「Google広告(Google Ads)」に変更されました※。
※参考:Google AdWords は「Google 広告」という名称に変わりました(Google広告ヘルプ)
Google広告の4つのメリット
ここからは、Google広告の4つのメリットを紹介します。
ひとつずつ、見ていきましょう。
メリット1 ターゲットを詳細に設定できる
Google広告では、曜日・時間帯・地域だけではなく、年齢・性別・興味関心などGoogleが収集したデータにもとづいて詳細なターゲット設定が可能です。
ターゲットを絞り込めるため、自社の商品やサービスを利用する可能性が高いユーザーのみに、効果的かつ効率的な広告配信を実現できます。
「自社のウェブサイトにアクセスしたことがある」「自社のYouTube動画を見たことがある」など、ユーザーがウェブ上でとったアクションを条件にした配信も可能です。
また、自社が持っているユーザーデータを取り込んで、属性が似ているユーザーに配信するといったこともできます。
メリット2 広告を多くの場所に配信できる
Google広告が配信される主な場所は、以下の4箇所です。
【Google広告が配信される場所】
- 検索ネットワーク
- Googleディスプレイネットワーク
- ショッピング
- 動画(YouTubeなど)
Yahoo!プロモーション広告などほかのウェブ広告媒体と比較すると、非常に多くの配信先があります。
より多くのユーザーにアプローチできるほか、自社の商品やサービスを求めている人に広告を配信できる可能性も高まります。
メリット3 配信データを詳細に分析できる
Google広告の管理画面では、広告の表示回数・クリック数・広告経由で目的(商品購入、資料請求など)を達成した数や割合といった数値を確認できます。
スプレッドシートやCSV形式での出力が可能なため、チーム内での共有や詳細な分析を行うことも容易です。
メリット4 低価格から配信スタートできる
マス広告や交通広告は、1回の出稿で100万円以上かかることも珍しくありません。
それらの広告と比較すると、Google広告は低価格から配信できます。地方の企業や小規模な企業のなかには、月数万円程度で配信しているケースもあります。
Google広告の4つの注意点
複数のメリットがあるGoogle広告ですが、運用を行う上で注意しておきたい点があります。
ここでは、4つの注意点を紹介します。
注意点1 競合の多い業界は豊富なノウハウが必要になる
競合が多い業界は、競争率が上がるため必然的に多くの予算が必要となります。
しかし、広告に割ける予算はあらかじめ決まっている場合が多いです。そのため、いかに予算内で効率的かつ効果的に広告運用をしていくかが重要になります。
効率的かつ効果的な運用には、キーワード選定や高品質なクリエイティブの準備など豊富なノウハウが必要です。
下表では、Google広告を運用する上でやるべき代表的な対応を3つ紹介します。
Google広告を運用する際の3つの対応と理由 | |
対応 | 理由 |
【対応1】 競合のLPやクリエイティブ共通要素を抽出して、自社にも盛り込む |
|
【対応2】 自社の強みを明確にし、LPやクリエイティブに盛り込む |
|
【対応3】 LPO(ランディングページ最適化)とクリエイティブのPDCAを回し続ける |
|
注意点2 少額配信は配信量が少なく最適化しづらくなる
少額配信の場合は、配信の良し悪しが1コンバージョン、数クリックに左右されやすくなります。
このため、どの広告が良かったのかという判断がしにくい状態になりがちです。
また、Google広告で複数の広告を配信する場合、システムが判断して成果が良い広告を積極的に配信していく「最適化」がおこなわれます。
しかし、少額配信だと配信量が少ないため十分なデータがたまらず、最適化がかかりづらくなります。
このように、少額配信は初心者にとってやや扱いづらくなってしまう点には注意が必要です。
注意点3 規定された不適切なコンテンツは配信できない
以下のようなコンテンツは、Google広告での配信が禁止されています。
【Google広告での配信が禁止されているもの】
- 偽造品:既存の商標やロゴなどを模した商品
- 危険な商品やサービス: 危険ドラッグ、向精神薬、爆発物の作成手順など人々の安全を脅かす商品やサービス
- 不正行為を助長する商品やサービス:ハッキングソフトウェア、偽造文書、受験代行サービスなど
- 不適切なコンテンツ:いじめ、脅し、人種差別、殺人などに関わる内容
上記の商品やサービスの取り扱いがある場合は、Google広告を配信できません。
特に医薬品などを取り扱っている場合は、禁止コンテンツに抵触しているといった自覚のないまま配信停止となる可能性があるので注意しましょう※。
※参考:Google広告のポリシー(Google広告ポリシーヘルプ)
注意点4 予算を超えず「仕組み」と「運用」で対策する
運用を始めたばかりの際によくある失敗パターンは、「広告予算を超えてしまい、その後の社内または社外調整が大変になる」ことです。
法人で広告を運用している場合、広告予算を1円でも超えると申請が必要になるケースは多く見られます。
例えば、「100,000円の予算で、Google広告を2週間配信する」という条件で運用したとしましょう。
配信量が想定より少なかったため、10日目に日予算を増やして広告予算を使い切ろうとした結果、「総予算の100,000円をオーバーしてしまい予算調整の申請が必要になってしまった」そんな状況に陥ることがあります。
このような予算超過を防ぐには、「仕組み」と「運用」で対策します。
予算超過を防ぐ「仕組み」と「運用」 | |
仕組み | キャンペーンやアカウントに上限予算をかける(設定の期間内で〇円など) |
運用 | 毎日数値をチェックして、予算超過しないかを確認する |
特に1日の予算を増やした後は、通常よりも短いスパンでモニタリングを行い、予算をオーバーしないか確認することが大切です。
なお、「予算消化のために、日予算を上げる」という対策は、そもそも避けたほうが無難ともいえます。
クリック単価が上がるだけになってしまうこともあるからです。配信先の広告枠やキーワードを増やすなどして、対策するのがおすすめです。
ご質問は、以下のバナーよりお気軽にご連絡ください。
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Google広告の9つの種類
ここからは、2023年8月現在で配信可能な「Google広告全9種類」を紹介します。
ひとつずつ、見ていきましょう。
種類1 検索キャンペーン
検索キャンペーンは、Googleの検索エンジンにおいてユーザーが検索したキーワードに連動して表示されるテキスト広告で、いわゆる「リスティング広告」と呼ばれるものです。
「広告がクリックされた回数×クリック単価(CPC)」で費用が決定するクリック課金型のモデルとなっています。
以下の記事では、リスティング広告についてわかりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
種類2 ディスプレイキャンペーン
ディスプレイキャンペーンは、「Gmail」などGoogleのサービスのほか、「るるぶ」、「ジョルダン」などGoogleが提携するサイトにテキストや画像、動画を用いた広告を出稿できるサービスです。
出典:ディスプレイキャンペーンを作成する(Google広告ヘルプ)
こちらも、主にクリック課金型となっています。
そのほかには、広告配信の目的によって、1,000回表示ごとに費用が発生する「インプレッション課金」や、1コンバージョンごとに費用が発生する「コンバージョン課金」を選択することも可能です。
ディスプレイキャンペーンの特徴は、広告を配信するユーザーの選定機能に優れ、ターゲティングが行いやすいということが挙げられます。
自社サイトを訪れたユーザーのみに配信したり、年齢、性別といったデモグラフィックな情報にもとづいて提示したりなど、狙っているユーザーへ効果的に広告を見せることができます。
種類3 動画キャンペーン
動画キャンペーンでは、YouTubeなどの動画サイトに動画広告を配信できます。
性別、年代、居住地、時間など細かくセグメント分けをすることができ、詳細なターゲティングに適した広告であるといえます。
課金方式はクリック課金型のほか、インプレッション課金を選択することが可能です。
種類4 ショッピングキャンペーン
ショッピングキャンペーンは、検索結果ページに商品リストの形で広告を出稿できるサービスです。
こちらもクリック課金型ですが、商品名の指名検索に対して配信されるので、購入へのコンバージョン率が高く、クリック単価も比較的安く抑えることができます。
種類5 アプリキャンペーン
アプリキャンペーンは、スマートフォンまたはタブレットアプリの宣伝に適した広告です。
広告文・入札単価・アセットなどの簡単な設定を行うだけで、自動で最適化されて配信が行われます。
種類6 ファインドキャンペーン
ファインドキャンペーンは、2020年から全世界で利用できるようになった広告です※。主に以下のような場所に配信されます。
出典:ファインドキャンペーンとデマンドジェネレーションキャンペーンについて(Google広告ヘルプ)
【ファインドキャンペーンの配信場所】
- YouTube ホームフィード
- YouTube「次のおすすめ」フィード
- Googleアプリに表示される「Discover」欄
- Gmail「プロモーション」タブ
- Gmail「ソーシャル」タブ
ユーザーの検索履歴やYouTubeの視聴履歴など、Googleアプリ・Gmailの利用状況などから興味関心を割り出して分析し、広告との関連性が高いと判断されたユーザーに配信されます。
※参考:さまざまな場でユーザーに発見してもらえるファインド広告(Google広告ヘルプ)
種類7 スマートアシストキャンペーン
スマートアシストキャンペーンは、Google広告をより効率的に配信するためのキャンペーンです。
予算・オーディエンス・キーワードテーマを設定するだけで配信を開始でき、広告に関するさまざまな調整を自動で行ってくれます。
一方で、「広告配信のキーワード設定を自分で行えないため分析しにくくなる」「自身での詳細な調整ができない」といったデメリットもあります。
取り扱う商材やターゲットに合わせて、使用するか判断するのがおすすめです。
参考:スマートアシストキャンペーンの仕組み(Google広告ヘルプ)
種類8 ローカルキャンペーン
ローカルキャンペーンは、主に店舗への集客を目的とする広告です。
出典:ローカルキャンペーンについて(Google広告ヘルプ)
検索キャンペーンと同様の見出し・画像・遷移先URLなどのほか、店舗の住所、チェーン店かどうかといった情報を入力した上で配信できます。
以下は、ローカルキャンペーンの主な配信場所です。
【ローカルキャンペーン配信場所】
- Googleマップ
- Google検索ネットワーク
- YouTube
- Googleディスプレイネットワーク
- ビジネスプロフィール
- Gmail
なお、ローカルキャンペーンは2022年8月より、次に解説する「P-MAXキャンペーン」へ移行していくことが予想されます。
種類9 P-MAXキャンペーン
P-MAXキャンペーンは、2021年11月に登場した新しいキャンペーンです※。
出典:P-MAXキャンペーンについて(Google広告ヘルプ)
P-MAXは、「Performance Max(パフォーマンスマックス)」の略称です。
P-MAXキャンペーンを利用することで、Googleが保有しているすべての広告枠に配信できます。
具体的には、下記への配信が可能です。
- 検索広告が配信される枠
- ディスプレイ広告が配信される枠
- アプリキャンペーン配信される枠
- ローカルキャンペーンが配信される枠
今後はP-MAXキャンペーンが、Google広告の中心になることが予想されます。ですが、運用の定石が決まっていないため、これからGoogle広告の運用を始めるという方にはあまりおすすめできません。
※参考:Performance Max campaigns launch to all advertisers (Google Ads & Commerce Blog)
Google広告以外のさまざまなウェブ広告の種類も押さえておきたいという方は、以下の記事を参考にしてください。
ウェブ広告の種類をピックアップして、詳しく解説しています。
【参考】キャンペーンを選ぶ際の考え方
Google広告には多くの種類があるため、どのキャンペーンを選んだらよいのか迷う可能性があります。
キャンペーン選択の一例として、広告配信の目的から掘り下げていく方法があります。下表に、まとめてみました。
広告の配信目的で選ぶキャンペーン一覧 | ||
広告を配信する目的 | キャンペーン | 理由 |
顕在層の獲得 | 検索キャンペーン |
|
潜在層の獲得 | ディスプレイキャンペーン |
|
商品やサービスの認知 | 動画キャンペーン |
|
ただし、これはあくまでも考え方の一例です。実際は、目的のほかにも取り扱っている商品やサービスの種類・業界・予算など、さまざまな条件に左右されます。
迷った場合は、コンサルタントなどの専門家に相談するのがおすすめです。
Google広告が配信される場所
Google広告が配信される場所は、大きく分けて以下の2箇所です。
【Google広告が配信される2つの場所】
- Google検索や、Googleと提携しているGoogle検索パートナーの検索結果
- Google広告を掲載できるウェブサイト・動画・アプリなど、Googleディスプレイネットワークの広告枠
なかでも、Googleディスプレイネットワークは非常に幅広く、多くのウェブサイトやアプリに使用されています。
YouTube・Gmail・GoogleマップなどのGoogleが提供しているツールやサービスにも配信枠があり、その数はなんと200万以上にのぼります。
そのため、配信したい場所や配信目的によって、前述した広告キャンペーンを使い分けていきましょう。
いずれの広告出稿でも共通することは、「ユーザーから広告がどう見えているか」という視点です。PDCAを回すために大切な要素なため、どのような場所に配信されるのか把握しておくことをおすすめします。
Google広告の課金方式
Google広告の課金方式は、基本的に「1クリック○円」というように、1クリックごとに費用が発生する「クリック単価」方式です。
広告の種類や目的によって、さまざまな課金方式が選べます。
下表は、主な課金方式の種類と詳細です。
Google広告の課金方式と仕組み | |
課金方式の名称 | 課金される仕組み |
クリック単価(CPC) | 1クリックごとに費用が発生する |
インプレッション単価(CPM) | 広告が表示されるごとに費用が発生する ※1,000回表示された時点で課金 |
動画視聴単価(CPV) | 動画が視聴されるごとに費用が発生する |
CV課金(PFC) | コンバージョンが計測されるごとに費用が発生する |
なお、動画視聴単価(CPV)に関しては、以下に記載されているように明確な決まりがあります。
ユーザーが動画広告を 30 秒間(合計 30 秒未満の動画であれば終わりまで)視聴するか、広告に対してなんらかの操作を行うと、その時点で視聴 1 件とカウントされます。
キーワードプランナーの利用
キーワードプランナーはGoogle 広告の機能のひとつで、キーワードの月間検索ボリュームやリスティング広告における競合は多いか、ということを知ることのできるツールです。
下図は、出稿したいキーワードを検索した場合です。
このデータでは、下記のことがわかります。
- 過去12ヵ月平均して月間に74,000回検索されている
- このキーワードを対象に広告を出稿しているサイトは少なく競合性は低い
- 出稿する場合の入札単価(1クリックあたりの設定価格)は、65〜150円が推奨されている
このように広告出稿を検討する際に、どのキーワードがどれほど検索されていて単価をいくらにするべきか、ということを知りたい場合に活用できます。
Google広告を活用してビジネスの効果を最大化させよう
Google広告は、法人・個人問わず多くの人が利用している広告媒体です。
キャンペーンの種類の多さなどから、知識のない状態から運用を始める場合は、効率的かつ効果的な運用を行うのが難しい媒体であることも事実です。
ただし、うまく活用することで、さまざまな商品・サービスにおいて、売上の向上、来店者数の増加などの成果が期待できます。
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