BtoBにおける最適なMAツールの選び方とは?導入ポイントを解説
BtoBの営業活動を効率化するツールとして、近年、MA(マーケティングオートメーション)に注目が集まっています。マーケティング活動を自動化し、新規のリード(見込み顧客)を獲得したり、様々なマーケティング施策でリードの受注確度を高めたりすることで受注件数の増大につなげるMAツールは、どのように活用するのが効果的なのでしょうか。
BtoB向けマーケティングの特徴や、その特徴に対応したMAツールの活用方法、そして導入検討の際の比較ポイントを解説します。
もしBtoBマーケティングやMAについて、専門家に相談したいお悩みをお持ちでしたら以下よりお気軽にご相談ください。
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目次
BtoBマーケティングの特徴
企業が顧客のBtoBは、一般消費者が顧客のBtoCとは異なるマーケティングの特徴があります。代表的なBtoBマーケティングの特徴を見ていきましょう。
1 ターゲットや見込み顧客が限定的
まず、ターゲットが広い傾向にあるBtoCに比べて、BtoBの見込み顧客や市場は限定的であると言えます。BtoBでは既に取り引きしている既存顧客のフォローや関係性構築が重要になりますが、さらなる売上拡大を目指すためには、限られた市場の中で新規顧客を開拓する必要があります。
新規顧客開拓のための営業活動として代表的なのはテレアポや飛び込み営業ですが、これらの手法は属人的になりやすく、人海戦術に頼る必要があるため効率的とは言えません。MAツールなどを活用して、限られた見込み顧客に対してじっくりとコミュニケーションをとり、中長期に渡って関係性を築いて受注につなげるためのマーケティング活動が重要です。
2 購買に関わる人が多い
BtoCは一人の顧客が比較検討から購買決定まで行うのが一般的です。一方、BtoBでは商談相手は担当者で、意思決定者はその上司であるほか、それ以外にも社内で検討に関わる人が複数存在する可能性があります。現場担当者から所属長、経営陣と段階を踏んで決済を得る必要がある場合、各立場が抱える課題感に対して適切に商材の強みをアプローチしていく必要があります。
3 購買の検討期間が長い
BtoCは決裁者が一人か、家族など数人程度なので、購買にかかる検討期間は比較的短いでしょう。特に日用品のような商品であれば、検討にかかる時間は店頭で見た瞬間の数秒程度であることもあります。
一方、BtoBは商材の単価が高額になるケースが多く、さらに意思決定に関わる人数も多いため、購買の検討期間は長くなる傾向にあります。数か月から数年単位で検討されることもあるため、中長期に渡って関係性を築き、的確なタイミングで受注につなげるアプローチをとることが重要になります。
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BtoBのMAツール活用方法
BtoBでMAツールを導入した場合、どのような活用方法が考えられるのでしょうか。代表的なMAツールの活用方法を紹介します。
1 プル型のアプローチで営業を効率化する
テレアポや飛び込み営業といったプッシュ型の営業活動ではなく、MAツールではプル型の営業活動を実施することができます。まず、イベントやセミナー、サイトからの問い合わせなど、商材に興味のあるリードの情報をMAツールに蓄積させていきましょう。
MAツールは、それぞれのリードに興味・関心の度合いをスコアリングします。例えば、案内メールに対する開封の有無、資料請求、セミナー参加など、リードのアクションを記録し、スコアを加算・減算していきます。さらに、IPアドレスを把握し、自社サイトの訪問回数や見ているページなどからもスコアリングを行います。
そうしたスコアをもとに、それぞれの関心度合いに最適な情報提供をすることで、徐々に購買意欲を育てていくことができます。
もともと自ら商材に興味を示したリードを相手に、マーケティング施策によってさらに興味・関心を高めてから営業活動を行えるため、これまで以上に受注確度を高めることができます。
2 リードを中長期的に育成する
BtoBは購買に関わる人数が多く、検討期間も長くなるのが一般的です。そのため、リードに対してきめ細やかなコミュニケーションをとり、相手の求める情報を的確に提供して関係性を構築する中長期的な営業活動が必要です。しかし、マンパワーに頼る営業では人的コストもまた中長期的にかかってしまうことになるでしょう。
MAツールを導入すれば、リードの属性や検討状況に応じてパーソナライズされた情報を自動で配信することが可能です。営業担当者によるフォローだけでなく、MAツールと組み合わせてコミュニケーションをとり続けることで、リードの商材に対する関心を維持・発展させることができます。
3 休眠顧客を掘り起こす
MAツールは、リードのほか休眠顧客の情報や行動履歴も管理することができます。ここでは、先に説明したリードのIPアドレスを把握し、自社サイトへの訪問を把握するMAツールの機能が役に立ちます。
例えば、一度失注したリード(休眠顧客)が久々にサイトに訪れてきた場合、ふたたび商材に興味を示してくれたと考えられます。MAツールで休眠顧客の求めている情報を探り、ニーズに応えるアクションを起こすことで掘り起こしのチャンスを逃さず受注につなげることができます。
BtoB向けMAツールを比較するポイント
BtoBは、BtoCに比べて見込み顧客の数が限られており、長期間に渡るアプローチが必要になる傾向があります。また、MAツール導入の際はマーケティング部門と営業部門が連携して運用しなければなりません。そして、MAツールの効果を最大限に発揮させるためには、MAのプロのサポートも必要になるかもしれません。BtoB企業がMAツールを導入する場合、以下の点を比較して検討するようにしましょう。
1 BtoBに最適な仕様か
BtoBでは比較的少ない数のリードに対し、膨大なデータを蓄積し、分析することを前提としたシステムが求められます。また、BtoBである以上、リードは法人です。複数のリードをひとつの企業として取りまとめる機能の有無、年単位での長期的なマーケティング活動に対応した履歴を残せる仕様など、必要な要件があります。
2 最終的に営業がアプローチする前提のシステムか
BtoB商材は、最終的に営業担当者が商談を行い、顧客のニーズに合わせた商材の最適化や利用プラン、導入サポートなどを行うものであることがほとんどです。MAツールだけで購買まで完結するシステムではなく、最終的に営業担当者にリード情報を引き継ぐフローを前提としたシステムかを確認しておきましょう。
また、マーケティング活動をサポートするMAツールに対し、営業活動ではSFAという営業支援ツールや、その後のアフターフォローやアップセルにも有用なCRMという顧客情報管理ツールも存在します。MAツールの運用では、こうしたツールとの連携も重要となります。すでにCRMやSFAを導入、あるいは基幹システムなどがある場合は、MAツールとの連携によってどのような効果を生み出せるかも確認が必要です。
3 十分なサポート体制や導入事例、無料トライアルはあるか
MAツールを導入しても、結局使いこなせずに形骸化してしまっては意味がありません。実際にツールを使用するのは現場の担当者です。担当者に対し、十分なオリエンテーションやアフターフォローを行う用意があるか、サポート体制を確認しておきましょう。
また、自社の業界特性やニーズが類似した導入企業事例の有無も確認しましょう。MAツールの導入にあたって、社内体制の整備など自社が対応すべきことは数多くあります。自社のケースに類似した導入成功事例があれば、それを参考に体制の整備の方法を検討することができます。
そのほか、ツールは使ってみないとわからないことも多々あります。無料トライアルがあれば、不要な失敗を事前に回避することができます。
BtoB向けのMAツール導入は、プロの知見をもとに行う
MAツールは、営業活動におけるフローを根本から変え、高い効果を発揮することができるシステムです。しかし、システムは複雑であり、それぞれに機能も異なります。
仕様を正しく理解し、選択を間違えないよう、検討にあたってはアドバイザーを頼ることをおすすめします。検討しているMAツール提供元の営業担当者に自社のやりたいことを相談するほか、マーケティング企業やコンサルティング会社を通じて導入を検討すると安心です。
BtoB向けにおすすめする代表的なMAツールは、以下の4つです。それぞれ、詳細に解説した記事がありますので、ぜひご覧ください。
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